「お〜、大盛況!」 受付入口を抜け会場全体を見渡しできるところで、メーカー出展ブースが立ち並び通路には人があふれているようすをしばらく立ち止まって見ていた。
都心から遠い会場へ新モデルのスポーツバイクを乗るために入場料を払ってどれだけの人が来るのだろうか。幕張メッセという大きな会場でブースは埋もれてしまうのではないか。
昨年、メーカーの一人としてこのイベントの立ち上がる話し合いに参加していた。社内の意見をとりまとめ開催にあたっていろいろ心配していたが、今春に退職をしてそれきり現場から離れていた。
当日、会場へ向かう電車内を見回しても「いかにもスポーツバイクの試乗会に行く」という人が見当たらず、参加者がいないのではないかと思ってしまった。 しかし、実はそうではなく、主催側のTVCMや車内広告や新聞広告の効果で「いかにもスポーツバイクが好き」という人ばかりでなくこれから乗ってみたいと思う多くの人を取り込めたのではないかと思った。それは会場内の雰囲気でも確認する事ができ、それまで行われていた試乗のできるイベントとは雰囲気が違っていた。
「最新モデルが試乗できる」というコンセプトは、昨年までの5回、池袋サンシャインで行われていた「ISBS」というショーがそうだった。 そのイベントはバイクメーカーが主体で開催され、スポーツバイクファンがいち早く新しいモデルを楽しみに集まっていたものだった。そういった流れが、一昨年からの2回、大阪ドームで成功したサイクルスタイル大阪につながり、そして今回のサイクルモードへと発展していった。
バイクメーカーがユーザーのためを想ったイベントは、ユーザーのいろんなメーカーの自転車を試して乗ってみたかったという想いをしっかり受け止めたようだった。
自転車新年2006は、始まったばかり。
|