群馬サイクルスポーツセンター内の桜は、まだ、つぼみだ。
翌朝、もう雪は、ないだろうと思っていたが、アラレと小雨がパラついている。
風が強く、前日より体感温度が低いように感じた。
前日もその前もレースへ行くこと、スタートラインへつくこと、だけで
気持ちの余裕がなかった。
群馬2戦目、4周を精一杯がんばろうと、レースに集中するスイッチが入った。
昨日と同じく、ローリングスタート。
先導バイクのサインでスタートし、一気にスピードが上がる。
1周くらいで集団から切れる。
単独で走っていると、声を掛けてくれた選手がいた。
横風が強かったから、つく位置を指示してくれ、交代しながら前へ進む。
後ろから他のカテゴリーが来ると知らせてくれ、
下りの勢いを使え、とか、最後は、もう互いの力で行く、とまで細かく指示をくれた。
前の選手に追いつき、抜かした。
出せば出る、出さなきゃ出ない、力を出してゴールへ向かった。
昨秋ケガしてから、このレースまで、すべてがリセットされたようだった。
日常の生活から、少しずつ体力をつけ、走れるようになって、
レースに出ようとなって、出るだけでいっぱいだった。
そうやって順々に、体の動かし方がわかった。
レースのいろはは、人と走り、レースをすること。頭だけでなく体を動かすこと。
ゼロから体に新しくインプットして、アウトプットしていく感じだった。
集団から切れたとき、目標や夢は遥か遠いなーと思ったけど、
レースをはじめたときから目標は変わらず、
レースをするようになって見る夢も、忘れそうだったけど忘れなかった。
レースをして足りないものを確かめて、また一つずつ積み重ねていこう。 |