天気予報も、会場へ向かう高速道路上も、晴れだった。
何の心配もしていなかったが、高速を降りる頃から雲行きが怪しくなって、
会場へ着く頃は吹雪いていた。
そういえば、
毎年このレースは、残雪があったり雪がチラついたり、していたっけ。
アップを終えるころには、曇りになった。
スタートラインにつき、ローリングスタートで始まる。
バイク先導のスピードに合わせ、選手が集団でよせ合う。
シーズンの始まりを告げるチャレンジロードが中止になり、
これが私にとって初顔合わせのレースになる。
30名近くの女子選手の背中を見て思う。
今年の冬は寒くて長かったけど、みんな頑張って練習してきたんだな、と
今年もシーズン頑張ろうね、と。
そんな気持ちは、ほんの一瞬。
S字カーブを過ぎて、集団が落ち着き、バイクのサインでレースがスタート。
約1年ぶりの群馬のコース。
レースの感覚が戻っていないのか、気温が低いためか、
1周6キロがとても長く感じる。
集団の後ろでヒラヒラして1周もったが、切れる。
前回レースと同じく、ズブズブとさがってしまう。
レースは始まったばかりだ、苦しいがあきらめないぞと、
2周目は単独になり、前後の選手に声を掛けるも、うまく回らず、また単独。
3周目くらいから元気になり、前からポロポロと落ちてくる選手に声を掛ける。
4周目で足の合う選手と回して走る。
5周目ジャンが聞こえなかったが、たぶんラストか?
前回のレースよりかは周回がわかった。
最後の心臓破りの坂で、力を振りしぼり走り抜けた。
今のがんばりが、次のがんばりにつながっていく。
描く丸の円が徐々に大きくなるように、少しずつ、一歩一歩、体力を伸ばしていこう。
会場内で、レースの入れ替えで、知り合いに会えば、
「ガンバローね」「がんばってね」
があいさつになる。
ロードレースの会場に、いつもの風景、いつもの人々。
非日常的なことが、日常になるシーズンインだ。 |