|
まもなく1年になる震災があった東北のことを想い、気持ちをレースへ集中させる。
会場の気温は予報よりも低く、雨がパラついて路面はウェット。
ベロドロームの周りをアップのためにグルグルと走っても体が温まらない。
スタート前にはアラレも降ってきた。
Cクラス（男子）と女子クラスの同時スタート。
はじめのコーナーを過ぎ、路面が濡れているから集団は慎重にカーブを下る。
長い登り坂に入ったところで私の前に二つのピンクヘルメットキャップが見える。
二番手を走る選手と前後したが、先を走るCクラスの男子選手の後ろについて行ってしまった。
＜それは、ダメでしょ＞
言わなくっちゃと、追う。
前との距離は縮まらず離れず見えるところにいたが、まるまる一周、その男子選手について走っているのを見ていた。
＜それはクラスが違うレースだよ＞
言おう、と追う。
先頭を走っていた女子選手が落ちてくるのが見えた。
すると、その選手は、男子選手に連なっている二番手の女子選手の後ろについて行ってしまった。
＜サイクリングじゃないんだから＞
言うぞー、と思ったが、その先から見えなくなり離れてしまった。
後ろから女子選手が追いついてきて、前後する。
最終周の後半、振りしぼってスピードアップし、後ろを離す。
ホームストレートで後ろから追いついてきたが、振り切って三着でゴール。
大人の世界ではいろいろあるけれど、練習は裏切らない。
やった分だけ身体について、レースで結果がでる。
このレースで冬にやったことを見ることができた。
足りない部分もわかって、これから徐々に上げていきたい。
この冬は寒い日が続いたけどローラーには一度も乗らず、外で走るのが楽しかった。
その分のツケが回ってきたのか先週の日曜日はダウンしてしまった。
どうすれば早く回復できるか、これもまた経験で付き合えるようになってきた。
トレーニングも調整も、自分の身体がやっとわかってきたのかな。 |
