17名の女子選手がスタートラインにつく。 実業団レースの最高峰のレースとはいえ、挑む選手は少ない。 タイムアウトの条件が厳しくエントリーしない選手もいたと聞いた。 シーズンが過ぎて力量の差がわかってしまうと、レースをしたいという気持ちよりも 無駄な労力を掛けられないとあきらめてしまうのもわからなくもない。 私は前回の実業団レースからブランクがあったので、何も考えずにエントリーした。 イタリアの旅から帰って疲れが残っているだろうが、ロードレースの強度を確かめるつもりだ。 2年ぶりの広島のコース。 1周12.3キロの前半テクニカルな下りが続き、後半は登りメインのコースレイアウト。 このコースを女子は5周する。
11:40 スタート。 スピーディーにコース前半の下りを進む。 集団は縦に長く連なる。 「前に、前に」という気持ちで、ブラインドコーナーでも先頭から切れないように走る。 「前に、前に」と思って走ったら、スーッと一番前にでた。 静かだなー、とふと後ろを見ると下がっているのがわかり、 次の瞬間スピードアップし、私は埋もれてしまい、集団を見送る。 コースの後半登りに入り、前には先頭集団から遅れた2人の選手しか見えなくなってしまった。 広島のコースは長いので、前の選手と一緒に追いたかったが、どんどん離れてしまった。 そのまま一人で走り、タイムアウトとなり私のレースは終わった。
イタリアの旅は夢だったのかと思うほど、和んでいた気持ちから醒めた。 レースは苦しいものだ、と思い出した。 イベントで走るのとレースでの走りは強度が違い、 私は何も変わっていなく、全く弱かった。 全日本レベルのレースに出るのに、練習も気合も足りなかった。 レースシーズンは、あと少し。 残りのレースへ向けて今年できた体力を出し切れるよう、がんばろう。 |