今年の小川村大会要項で昨年との違いは、スタートは女子が最初、その5分後にBR-2、3となっていた。
レースの前日に現地入りし、監督会議に出席した。
役員が大会要項の変更点を一通り説明し、質問などとの問いに、私は手を上げた。
「特別規則の3番目にある、<BR-2/BR-3/女子は、混走になるが、男女にかかわらず最先頭の競技者から10分遅れた選手は失格>とあるが、BR-2のトップ選手は、BR-1で走れる速い選手であって、その選手から10分遅れたら、女子も失格というのは、厳しいのではないか。女子は女子のレースとして考えてもらえないのでしょうか。」
答えは、
「村の交通規制が、そこまでしか時間がとれないからできない。」
とのこと。
仕方がない。
でも思っていたことを伝えることができて、ひとつ仕事をクリアした気分だった。
翌朝、スタート地点へ行く。
「女子選手は、前へ。」
アナウンスで、いつも後方にいる女子選手たちが、最前列に並ぶ。
選手宣誓のために前列にいた、北京オリンピックへ行く宮澤選手が、偶然となりにいてクランクの長さのことをお話した。
身長が私とほぼ一緒で、コギ方は全く違うと思うが宮澤選手はフィーリングで長さを換えることがわかった。
そして、暑い小川村のレースがスタートした。
今年は女子のパレードなしと監督会議で聞いていたが、当日になって<あり>になり村の商店街を駆け抜けた。
パレード走行が終わり、登りに入る。ヒルクライムのような長い登りのコース。
集団の先頭を走るのは、ヒルクライムが得意な山島選手。
登りに入っても、スピードは落ちずにどんどん登る。
私は、そのスピードについて行けず、もう一人の選手と落ち、前後しながら登る。
その選手もぐんぐん登って差がひらいてきてしまった。
「女子トップから、6分!」
第二関門で聞こえた。
<おっと、まずい。ん?女子トップからと言ったなぁ>と思っているうちに、BR-2の選手たちが登ってきた。
チームメイトが声を掛けて抜いていく。私も声をだす。誰もが苦しいところだ。
次々と、チームメイト、仲間が、声を掛け合いながら、追い抜き登っていく。
そしてパワーをもらう。タレそうなところだが、がんばる気持ちを盛り返す。
なんとか登りきり、補給地点で水を受け取り、下りに入った。
緑の中の長い下り。気持ちがいい。
下りの時間は短い。
そして、登板もう1回。
前の選手に追いつき抜かし、スピードが乗ってきた。
昨年、赤旗が振られた第一関門の場所を通過。旗は、まだ出されていたなかった。
まだまだ、登りが続く。
抜かした選手に、抜かされる。
もうひとふんばりして、私も抜かす。
でも、また抜かされる。
切れちゃダメと自分に言い聞かせながら、第二関門で
「女子トップから、9分半!」
<これは、クリアできたの?!>
前の見えるところに選手がいる。追いつきたいが、ペダルが回らない。
ゴールへ向かうコーナーを曲がり、係員が旗を持ってタイムアウトの選手を振り分けているのが見えた。
私は、ゴールへ導かれた。
ゴールができた。。
関門通過時の役員からの掛け声からすると、女子レースは女子選手トップから10分でタイムアウトとなったようだ。
山岳コースが得意な女子優勝の山島選手からの10分。
昨日までの規則は、女子のスタートを5分早め、BR-2のトップ選手から10分、合わせて15分の余地。
どっちが時間に余裕があったかわからないが、特別規則で出場をあきらめていた女子選手が来年は挑もうと思えたら、いいな。
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