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第2回 明治神宮外苑学生自転車クリテリウム大会

2008年2月11日(月) 天気:晴れ 会場:明治神宮外苑周回コース
出場クラス:女子クリテリウム(大学生女子学連登録選手+JCF登録女子競技者)
コース:1.5キロx12周=18キロ
今回の規則:1周目はパレード走行。ポイント制。
エントリー:16名 出走:13名 結果:8位

明治神宮外苑学生自転車クリテリウム大会は、昨年日本学生自転車競技連盟創立70周年記念行事として、また東京都心での初のクリテリウム大会として第1回が開催されました。第2回となる今回は2007年度全日本学生ロードレースシリーズの最終戦として開催されました。今年のプログラムには、小中学生の「タイムトライアル」、一般参加の「オープンライド」、30才以上のJCF登録競技者が参加できる「マスターズクリテリウム」などもあり、大学生だけでなく幅広い自転車ファンが集う大会になりました。また、スペシャルゲストにツールドフランスを5回も制したベルナール・イノー氏を迎えて、大勢のファンが集まりました。
クリテリウムというのは一般的なロードレースと違い、1周800m〜の都市部周回路を用いて行われるようです。1周にかかる時間が短いので観客が何度も選手を見ることができ、また今回のような都市部で行われているので観戦に行きやすいというのも特徴のひとつでしょう。

スタート13:00、10分前に絵画館前集合。
今回のレースに私も参加できることを教えてくれた学生選手のHさんと会う。
「偶数周がポイントらしいっす。」と彼女。
「???!」
偶数周毎フィニッシュラインを通過した時3位までにポイントが与えられ、最終回に1位〜10位にポイントが与えられ、合計点数により順位が決まる、との事。
初めて参戦するクリテリウムで緊張と不安の中、頭でわかっても、身体がどう動くのか想像がつかない。
「とにかく前へ行くこと。後ろについても、いいことがないから。」
ベテランサイクリストからクリテリウムのアドバイスをもらっていた。
「メイン集団から遅れたら終わり」という規則は知っていた。
レース中に空気抵抗を避けるために消極的なレース展開になることを防ぎ、脱落者を早期除外して安全性を高める為と理由は後で知った。

予定より15分遅れで女子スタート。1周目はパレード走行。
東京の真ん中にある聖徳記念絵画館から青山通りへ向かう銀杏並木を往復し、神宮球場、国立競技場の横を通るすばらしいロケーション。
その中を走るということだけでも気持ちが良い。
そして競技が始まる2周目。スピードがアップする。
巡航ではついていけるが、コーナーやヘアピンカーブでは他選手との接触を避けようとしてしまいスムーズに走れない。
ブレーキをかけて、前と左右の選手を見ながら曲がり、遅れを取り戻すためダッシュする。
すぐ次の周は、はじめてのポイント周回。スプリントのタイミングがうまく計れない。
メイン集団の中でフィニッシュラインを通過し、ポイントを競う位置には入れなかった。
「こんな感じかー」とポイントのない3周目を走るが、動きが目まぐるしく気が抜けない。
コーナーが、うまく走れない。
内側を走ると、外側から寄せられギリギリのラインになりブレーキを引いてしまう。
外側を走ると、大回りになり集団から遅れをとってしまう。
次のポイント、フィニッシュラインのスプリントもタイミングとパワーの差でとれなかった。

レース後半、身体が温まってきた。低い姿勢がとれるようになった。
コーナーでキリキリとした気持ちで走るのは、もうイヤだ。
どんどん前へ出て走った。
こんなステキな風景の中、コーナーやヘアピンカーブを1番で駆け抜けるのは、実に気持ちが良い。
行ける時に前へ行く、がそうカンタンには逃がしてはくれない。
偶数周のメインストレートで追いつかれ、ダッシュのタイミングが上手くつかめずポイントはとれない。
そうこうしているうちに最終周。
最後のストレートでもスプリントに入るタイミングとパワーに追いつかず、メイン集団の後ろの方でフィニッシュラインを越え、レースは終わった。
スプリントのタイミングとパワー不足、クリテリウムの経験の差を感じたレースだった。

今まで私が参戦してた女子のレースは力が尽きたらレースは終了で、今回のクリテリウムほど駆け引きのある展開の内容はなかった。ロードレースとは「F1」と「チェス」と「マラソン」が一緒になったようだと、ランス・アームストロングが言ったと何かで知った。それが少しわかったような、ロードレースを凝縮した内容のクリテリウムだった。

今回、都心で行われるロードレースということもあり、父を呼んでいた。
ロードレースっていうのを、1度観てもらいたかった。
自転車乗りでない親は、子供の自転車のことを理解できないだろう。
しかし、私がヨーロッパを自転車で周る時に反対せず、荷物のパッキングまで手伝ってくれた父。
「真希には、自転車しかないから...」嫁行く時に父が言っていたと、後々夫から聞いた。
数年前にMTBを買い、タイヤをブロックタイヤからスリックタイヤに換えて父へプレゼントした。
実家からウチまで15キロくらいだけど、今度二人で走ってみようと約束している。
そんなことを思い出しながら、レース前日はウチの中をそうじしていた。

ゴール後、父の姿が見えた。
私を見るなり開口一番、
「ズバーッと行かなきゃ!なんで行かないんだ、ズバーっと!!」