今回の競技規則に、
「BR-2/BR-3/女子は混走となるが、男女にかかわらず最先頭から10分遅れた選手は失格となる。」
と厳しい規則があった。
コースは、ヒルクライムのように登りが長いと聞いていた。
登りのスピードは男子と女子では違いがあると思うし、この規則では完走は難しいと予想していた。
同日に女性のステージレース「ツールドとうほく」が開催されていたこともあってか、今回の規則のこともわかっていたのか、
実際スタートラインに立った女性は、6名だけだった。
走る前から「女子の完走者は、いないのでは?」という声が周りから上がっていた。
開会式。おえらい方々のあいさつが続く。8時台とはいえ太陽の日差しが強く、身体から水分が蒸発するようだ。
のどが渇きボトルの水を飲むが、減っていくのが気になる。まだ走っていないのに。
BR-2のスタート後、告知の1分間隔のスタートとは異なり、BR-3、女子が続けてスタートになった。
パレード走行でオートバイの先導により、男女選手が一団となってゆっくりと進む。
先導バイクが解除され、スピードがでてくる。長い登りが始まる。日差しが一段と強くなる。
登れど登れどまだ、登る。じりじりと女子トップ二人から差が開いてきてしまった。
ついていけない自分の力不足を痛感する。練習のスピードとはやはり違う。
ところどころに立っている村の人の声援が聞こえる。私も返事をして気を入れる。まだまだ登る。
道端の人が多くなり、会場の中心が近くなることがわかる。
サポートから冷たい水をもらい、首の後ろにかけて元気になる。
それから一気に下り、後方と少し差を広げた。
「よ〜し、もう一度登るぞ〜」と思ったとき、目の前に赤旗を振っている人がいた。
「ハイ!30秒経過。こっちに入ってー。」
トップから10分と30秒が経ち、足切りポイントでタイムアウトとなった。
走りきれないだろうとはじめから思ってはいたが気持ちのどこかで、もうちょっと走れちゃったり…なんて思ってもいたので、
急に終わり!と言われて気が抜けてしまった。
「もう少しで回収車がくるから。」と言われたが、待っている時間だけでも走りたかった。
終了してからしばらくして、ある人から聞いた。
「女子は、全員タイムアウトだったけど、1位だけ通したらしい。」
これは、大会側がその場で取り繕った対処のようだ。
今回の規則は理不尽だと思うが、何が何でもトップについていけなかった自分の力不足なんだし、
こういうときこそチャンスと思ってスタート前からバッチリと気合を入れるべきだった。
ここのところ精神的に弱くなっていたかもしれない。要因はいくつか重なり、気になって集中力が欠けていた。
自転車と精神力は直結だという思いが、レースにでるようになってさらに強くなった。
練習から強い精神力を養って、体力をつけたい。
チームのみなさんとの練習・サポート、仕事でかかわっている方々、コグコグで一緒に走っている仲間、
どんどんレースに出ろ〜と言って支えてくれている夫…
みんなのおかげで自分が走れているんだと感謝しながら、これからも進みたい。
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