長野県飯田市は、一昨年からツアーオブジャパン南信州ステージの会場となり、実業団レースも今回で3回を向かえ「自転車の町」として定着しつつある。私達が走るコースは、ツアーオブジャパンのそれとは少し異なるようだが、<山と坂の町>だけに厳しいコースが予想されていた。
女子は昼からのスタート。気温が上がらない。
数日前まで東京は残暑が厳しく30度を越える日があったばかりで、20度を下回る気温は、まだ体が慣れていない。
午前中、雨と寒さの中行われたBR-1、BR-2のレースでも完走者が少ないレースになった。
時間になりスタート地点で集合し、役員から説明があった。
「先頭から10分過ぎたら失格。最終の周回は走れます。」
大会規則には5分とあったが、変更になったようだ。
BR-3の後、女子のスタート。
女子のスタートらしく、黄色い声援が響く中、
「タカシマ〜、ガンバレ〜〜!」
O氏の太い声がしっかりと届く。
スタート/ゴール地点のストレートの後、4キロの登りが続く。
集団での登りの途中で選手同士のタイヤが接触し、数名が声を上げるほどよろけたが、私は避けられ彼女達もすぐに立ち直った。
のぼり坂では高回転でペダルを回す。
練習したからいいぞと思ったが、やっぱり練習のスピードとは違って苦しい。
そこまでは先頭について行ったが、インナー、ローでもしんどい登り坂で、徐々に引き離された。
心拍もいっぱいいっぱいだ。
一人の選手としばらく1対1で走る。
4キロ続いた登りの後、下りにはいる。
細い道のこまかなカーブ、濡れている路面のためスピードを押さえる。
スピードが出せるっ、というところで急カーブの表示がでて減速する。
下り好きの私だが、思うようにスピードが出せない。
下りが終わると平坦な道になり思い切りペダルを踏む。
直角に2度曲がる箇所があり減速し、ストレートコースへ行く。
めいいっぱい回してもスピードがでない。
これで1周終わって、あと2周。
2周目の登りはじめに左ふくらはぎがつった。
水をガブ飲みして伸ばしてみたが、よくならない。
以前、レース中に足がつったらそのまま力をいれてこぐと直ると聞いてたので、そうしたら不思議と解消された。
一緒に走っていた選手に少しづつ離されてきた。
カーブが続く登りでは姿は見えるが、追いつきそうでなかなか近づかない。
下りに入ると一気に見えなくなる。
そして、残り1周。
りんご畑の脇で観ている町の人々やチームメイトからタイム差や「あと1周、がんばれー!」
と声がかかる。残っている体力をだしきって走る。
結果は、7位。
順位は、初回完走できた石川より1つ上がった。
少しは進歩しているかな。
実業団レースに参戦し始めてから、まだ3回走って2回完走しただけだ。
今まで、なんでレースをしなかったのだろうと思うほど、こんなにレースがしたくなるとは思わなかった。
今シーズン私が参戦する実業団レースは、今回の飯田で最後。
今シーズンが終わるまで、あと4レースにエントリーしている。楽しみだ。
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